「怒り」「不安」あなたはそれらの感情が自分ではどうすることもできないものだと思っていませんか?

毎日イライラしている。つい怒ってしまう。不安に駆られるとじっとしていられない。

この気持ちどうにかならないかな?

そう感じていませんか?

アドラー心理学では感情は制御不能なものとは考えません。感情は目的があって使われると考えます。

自分で作り出し自分で使っているとしたらそれは自分でコントロールできます。

イライラは、とても疲れますよね。イライラすること怒ることがなければどれほど穏やかに暮らせるだろうと思われる方も多いのではないでしょうか?

不安な気持ちで過ごすのも同様に何も手につかなかったりします。この不安を解消したいと心から思っておられる方も多いのではないでしょうか?

実は私もかなりの短気・怒りんぼうでした。でも今は怒りの感情で達成しようとしていた目的を別の方法で達成することができるようになり、怒りの感情そのものを使りだす必要がないのでつくらなくなりました。

また怒りの感情にはその底に「本当に伝えたい気持ち」が隠れていて、それを他者との関係を悪くせずに伝える方法を学ぶことができましたので、怒りの根っこに蓋をすることもありません。

アドラー心理学の感情の対処法を学ぶことは、穏やかで良好な関係を他者や子どもと築くのには欠かせない大事なポイントです。

「陰性感情は目的があって使っている」

アドラー心理学は原因よりも目的を見る立場をとります。目的論で人の行動を見るので、感情も同様に目的があって使うと考えます。

社会という枠組みの中で私たち人間は理性的な対応で生きられると考えるのです。したがって感情は自分の行動のエネルギー源として目的があって使われているにすぎません。

感情の目的は「他者操作」もしくは「自己操作」

いずれの感情も他者を操作する(動かす)ため、もしくは自分を動かすために使うと考えます。

例を見ながら検証してみたいと思います。

「怒りの感情」

他者操作の場合-相手を動かしたい

1.電車待ちの列に割り込んできた人がいて、つい怒鳴ってしまった。

怒鳴るという行動は、相手を威嚇し、相手を正しく列の後ろに並ばせるために使われています。

すなわち「相手を正しく列の後ろに並ばせる」というのが目的で、そのために「怒り」という方法をつかったのです。

この場合には「列には正しく並ぶべきである」という私的論理がベースに在り、正義感から「怒り」を使用したという事になります。

2.自分のパソコンを勝手に見られて、怒ってしまった。

この場合の怒るのは、「止めてくれ」ということです。個人のパソコンを勝手に見るのを止めさせるために「怒り」を使用したという事になります。

この場合には「個人の範囲に勝手に入ってはならない」という私的論理があり、自分の権利を守るために「怒り」を使用したという事になります。

3.勉強をしない子供に怒鳴ってしまった。

怒鳴ったことで子どもはしぶしぶ勉強を始めることでしょう。この場合に怒りは「勉強をするよう」相手に行動を促すために使われています。

「勉強はするべきである」という私的論理があり、相手を自分の思い通りにするために「怒り」を使用したという事になるでしょう。

4.夫婦げんかで怒鳴り合いが絶えない

怒鳴り合いをして相手を屈服させることが目的です。要するに自分が相手の上に立ちたいのです。「妻は夫に従うべき」、もしくは「夫は妻に従うべき」という私的論理がベースに在ります。

相手の上に立つために「怒り」を使用したという事になるでしょう。

このように「怒り」の感情ひとつをとっても様々な目的があって使われています。それではどうしたら「怒り」を使わないで済むのでしょう。ステップを踏みながら見ていきましょう。

①「怒り」を使っても相手との関係は良くならない・自分の気持ちは伝わらないということを知る

自分が相手を怒鳴ってしまった、自分が相手に怒鳴られた、どちらも嫌な気持ちになることでしょう。もしかしたら反発さえ覚えるかもしれません。

双方嫌な気持ちになり、そして本当に自分が伝えたかったこと、わかってもらいたかったことが伝わらないのです。

「怒り」の感情を使っても何のメリットもないことをまず知ることが「怒り」を使わない第一のポイントになります。

②本当にわかってもらいたかったことは何なのかを知る

本当に相手に伝えたかったこと、わかってもらいたかったことは「怒り」とは別の感情があるはずです。上記に上げた例で言えば「並んでほしかった」「勉強してほしかった」などです。

怒ってもそれは伝わりません。

③②を穏やかに言葉で伝えるという方法を採用する

②の本当にわかって欲しかったことをどのように伝えたらいいのかを知ると、その方法を使うことができるようになります。

④③を使うことにより怒りを使う必要がなくなるので作りださなくなる。

③を使い始めると怒りを使う必要がなくなり、作りださなくなります。

「不安という感情」

怒りの感情と同様に不安という感情も多くの方が悩まされているようです。私たちはいろいろな場面で大なり小なり不安を感じることがあります。特に人間関係が絡むとその不安が大きくなります。

「知らないところへはじめて行く」

「知らないところで初めての人に会う」

「たくさんの人の前で発表しなければならない」

などの場面では

「がっかりされないだろうか」

「駄目な奴だと思われないだろうか」

「こんなことで臆する自分にはこの先やっていけるんだろうか」

など先を予測すれば当然不安は感じるはずです。

ではアドラー心理学ではこの不安をどう捉えるのでしょう。不安という感情を使う目的は?考えてみましょう。

「不安」とは先に予測される事態への準備不足を感じる場合に警告を促す目的があって作りだされる感情です。